Stéphanie DES CORNICHONS AU CHOCOLAT

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以下引用。亜田 史 訳 74ページ から 76ページ
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13 パパ、離婚しないで!
 ステファニ! って、呼ばれると、ヤバイ気がする。いつもは、スティヴィとか、ステラとかステファとか、ニニとか、ファニーとかファネットとか、ラ・ステフとか、ステフウとか、パパって、ほんとのわたしの名前を呼ばない方法をさがしてるみたい。たぶん、わたしより、わたしの名前がきらいなんだと思う。だけどきょうのパパは、わたしの名前をちゃんとフルネームで呼んでいた。なにか、ヤーな予感。親が子供の名前をストレートに呼ぶとき、って用心しなくちゃあいけない。だって、それは親が真剣だってことで、親が真剣なときって、絶対にいいことじゃないから。
 それでも心を決めて、わたしは台所にはいっていった。でも、ビクビクしてたのはパパのほうだった。だって、わたしを見てもうすこしで、カップのお茶をこぼすところだったんだもん。
 ――な、なんだ、そのお祭りのかっこうは?
 ――どのお祭り?
 ――ほら、自分のかっこうを見たのかね。鏡を見てごらん。これじゃあ、ピエロだよ。フランケンシュタインでもこわがらせたいのかね。
 ――なあんだ、これ。おほめいただきまして、ありがと。
 ――ちがうだろ、なんのまねをしようとしてるんだ。
 なんでパパがこわがってるかわかった。わたしは長いあいだこのかっこうだったから、別になあんとも思ってなかったけど、顔にはにきび止めの青いパックがぬってあって、頭には赤い毛糸のスキー帽がのってて、そのほかにも、いろいろオシャレしてて、わたしは、なかなかイける、と思ってたのに、パパはそうは思っていなかったみたいだった。でも、こんなかっこうをしてたほうが、パパもつごうがいいはずだった。だって、少なくとも、わたしをしかりはじめるきっかけにはなるし、正面きってわたしと話さなくてもいいから。それに、わたしもわたしで、このほうがつごうがよかった。なぜだかわからないけど、パパが話そうとすることが、こわかったの。つまり、日曜日の朝、赤や青や宇宙服のようなスキーウェアを着ることは、それはそれでそれなりの意味があって、こうすることによってこの親子は、人生の重大なことにふれずにすんだはずだった。もっともそれは、百七年もつづくとは思わなかったけど。
 ――ステファニ、話がある。
 ――なあに、パパ。
 ――ああ、うー、お、おまえのことだが……お母さんと話したんだが、おまえのことが心配なんだ。ちょっと、ちょっと、おまえの教育方針を考えなおさねばならん、と思っとる。
 わたしの推察では、パパたちはきのうの夜、わたしの家出問題を話しあったんだと思う。たぶん、友だちにも相談してね。知ってるんだ、パパたちって、わたしが問題起こすと、決まってだれかに相談するの。自分たちだけじゃものごと決められないのよ。
 ――きのうの夜は、どこで寝たんだい。
 パパが聞いた。
 ――お友だちの家よ、パパの知らないね。
 ――パパが知らないからって、その子の名前を言わなくていいってことじゃないだろ。その友だちにも両親がいるんだろ、えっ、ご両親はいたのか。
 ――ええ、いたわ、パパ、心配しないでよ。この近くの家の子よ。ただ、友だちの家に泊まっただけよ。それだけよ。
 ――ああ、わかった。じゃあ、顔を洗って、ふつうの服に着がえてきなさい。おまえにまじめな話がある。部屋に行ってふつうのかっこうをしたらもどってきなさい。ピエロのかっこうをした子とは話したくない。
 ――ふつうの服ってどんなの、パパ。
 ――つべこべ言わずに、早く着がえてきなさい。すぐにだ。
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引用終わり。

Stéphanieが本書のタイトルの意味を語っている場面
以下引用。Le Livre de Poche 5943 125ページ
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 J'avais faim et Garfunkel aussi, alors on a mangé -- lui il mangeait ses Wiskas et moi mon plat favori, c'est-à-dire des cornichons avec un peu de choco, d'habitude j'adore ça, mais là ça passait pas. (Je sais bien pourquoi j'aime les cornichons avec les chocos, parce que la vie que j'ai vécue jusqu'ici, c'est du cornichon et du chocolat, parfois ça fait mal, parfois c'est doux, parfois c'est piquant, parfois c'est agréable, et c'est tout ça qui fait que ma vie elle est comme elle est.) Je me disais tout de même qu'elle exagérait, ma mère, qu'elle aurait pu être là quand je rentre, puisqu'elle me l'avait promis dans le mot qu'elle m'avait écrit. Le téléphone a sonné, c'était Sophie.
 Elle m'a dit:
 ≪C'est toi? T'es chez toi, t'es malade? Pourquoi t'es pas venue à la Ferme?≫
 J'ai dit:
 ≪J'suis pas bien.≫
 Elle m'a dit:
 ≪Ah bon.≫
 J'ai dit:
 ≪Bon ben salut.≫
 Elle m'a dit:
 ≪salut.≫
 J'ai trouvé qu'elle était pas très sympa, que pour une copine elle aurait pu me demander ce que j'avais, sérieusement, en me demandant des détails, mais pas une petite question comme ça. J'ai trouvé que c'était vraiment chacun pour soi, toute cette affaire et que quand on a des soucis, des vrais, il y a pas beaucoup de gens qui sont prêts à vous poser des questions et à vous écouter. Elle m'a déçue, Sophie.
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引用終わり。

以下引用。亜田 史 訳 190ページ から 191ページ
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 おなかがすいていた。ガーファンクルもすいていた。なにか食べることにした。彼はウィスカ、わたしはいつものやつ。だぁい好きな、チョコレートつきピクルス。でも、きょうはだめだった。急に、なぜチョコレートつきピクルスが好きなのかわかった。なぜって、わたしがこれまでに生きてきた人生って、ピクルスのようで、チョコレートみたいだったから。ときに酸っぱくて、ときに甘い。ときにピリッとして、ときに気持ちよいわけ。ああ、でも、アッタマくる、ママがいないなんて。だって、ママのメモじゃ、すぐ帰って来る、って書いてあったのに。
 電話が鳴った。ソフィだった。
 ――ステファ、家にいるの? 病気? どうしたのよ、<家畜小屋>に来ないの?
 ――気分よくないの。
 ――あっ、そ。
 ――うん、じゃあねえ。
 ――じゃあね。
 ツメタイよな。友だちならもっと、どうしたのかとか、なにがあったのかとか、いろいろ聞いてもいいのにね、もっと、くわしくさ。こんな、簡単なんじゃなくてさ。ほんと、みんな、自分のことだけなんだから。悩みがあっても、どうしたの、って聞いてくれる人なんかひとりもいやしない。ソフィには、がっかりよ。
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引用終わり。

Stéphanieが愛について語っている部分
以下引用。Le Livre de Poche 5943 126ページ
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 M'aider ou m'aimer, c'est presque pareil ces deux mots, il y a qu'une lettre à remplacer, un d à la place d'un m, mais à mon avis ça veut dire la même chose : quand on aide quelqu'un, on l'aime, et quand on l'aime, ben forcément on l'aide.
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引用終わり。

以下引用。亜田 史 訳 191ページ から 192ページ
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 そう、助ける(AIDER)って、愛する(AIMER)ってことなんだと思う。この二つって、ほとんどおんなじ意味。だって、一字とっかえたらおんなじでしょ。思うに、おんなじことを言いたいんだと思う。だれかを助けるって、それは愛することで、愛していると、助けになるのよ。
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引用終わり。
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